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運命動機の後半、仮に「ため息」音型と紹介したモチーフが、第1楽章の第2主題とそれ以降の流れに強い関連があると書いたが、この曲の終楽章は、この「ため息」音型にさらに強く支配されている。
終楽章は運命動機の序奏で始まり、主部は次のように始まる。 これが運命動機の後半から出来ていることは、次の例で分かる。 まず、もう一度この曲の冒頭の運命動機を掲げておく。 終楽章後半で、この運命動機を次のように奏でる。 これが2回繰り返されたあと、「ため息」音型が短縮されて次のようになる。 これは正に、この楽章主部の開始と同じ音型だ。 主部が始まりピークを迎えるとオーボエが次の旋律を吹く。 これは、その下のクラリネットとファゴットを見れば分かるように、「ため息」音型の対旋律と思われる。 続いて、ヴァイオリンが次のようなメロディを弾く。 このメロディの構造は、C#→F#、(上記メロディが2回繰り返されたあと)F#→Bの5度音程からなり、「ため息」音型の構造と同じだ。 この後、木管に出てくる新しい旋律(128小節目)が何なのかが分かれば、この楽章の動機作法は、ほぼすべて分かりそうな気がする。 最後はトランペットが第1楽章の第1主題を高らかに奏で、ダダダダンの運命動機(こちらはベートーヴェンの?)で閉める。 ※「ため息」音型と書き続けてきたが、バロック・古典派の音楽で音楽修辞学的にいわれる「ため息」音型とは別ですので、念のため。
by hornpipe
| 2008-11-24 10:40
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