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前のブログを読んだ人から、「歴史的解釈による演奏って、具体的になんなんだ?」という質問を受けました。
似たことばに「ピリオド奏法」というのがあって、これとは若干意味するところが違うと思います。 ピリオド奏法の場合は、ノンヴィブラートや、跳ねるような音の立ち上がり(リフトと言うのかな?)など、主に楽器と直接かかわる部分を言う場合が多いようです。 これに対し、歴史的解釈による演奏(HIP)は、音楽やフレージング、音符などの解釈にかかわる部分を言い、ピリオド奏法もこの中に含まれます。 例えばモーツアルトのクラリネット五重奏(他の曲でも同じだと思いますが)をHIPでどう演奏するか? 出来るか出来ないかはともかく、私なら次のような演奏を目指します(アイデアどまりで根拠が曖昧なものも含みます)。 ・フレージングを必要最小限に短く考える。 ・リズム感をできるだけはっきり出す。 ・教科書的なテヌートはほとんど使わない(いわゆるダーダー吹きはしない)。 ・トリルは原則、上からかける。前打音はオンビート(すべての時代の音楽でオフビートの前打音ってあるだろうか?) ・イ音、非和声音をやや強調して、解決音を弱くする(自然に)。係留音や半音階などをあっさり演奏しない。 ・緩徐楽章は遅すぎず。レガート過ぎず。 ・メヌエットは2小節単位で、アウフタクトをリフティング(踊りの最初の立ち上がり) ・メヌエット中間部(トリオ)のテンポを変える。 ・メヌエット中間部から最初に戻った後もすべて繰り返す(これは実践したことがまだありません) ・変奏曲のリピート後の演奏では何か工夫する。 ・カデンツァを吹くとしたら一息程度の短さ(コンチェルトなどでも同じ) 上記の根拠は?とは聞かないでください。本で読んだり人に聞いたりCDを聴いたりした結果です。 たまたまYouTubeにモダン楽器によるHIPな演奏がアップされてましたので、ご参考までに。パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツカンマーフィルのベートーヴェンの2番、第2楽章(が典型的なので)です。シンシナティ響と映画音楽で売り出したヤルヴィですが、めちゃくちゃ面白い演奏をしています(ちょっとアコギなくらい)。これからもっと頭角を現すかも(パリ管の次期監督だとか)。 http://jp.youtube.com/watch?v=8oJS6f2biZo
by hornpipe
| 2008-07-03 23:06
| 音楽一般
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