カテゴリ
最新の記事
以前の記事
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
私の好きなparnassusさんのブログで、国旗・国歌の法律条文を紹介している。僕も初めて読ませてもらって、とても興味深かった。
国歌では「君が代を国歌とする」とあり、メロディも掲げているが、和声づけまでは決められていない……とparnassusさんは最後に一言。 たまたま読んでいる芥川也寸志の「音楽談議」(ちくま文庫)に、現在演奏されている君が代の和声づけがメチャクチャだという話が出て来る。 ちなみに、メロディの作者は林広守とされているが、先日訪ねた宮内庁楽部の方によれば、楽部の人たちが共同でつくり、代表の林広守の名で発表されたのだそうだ。編曲(和声づけ)は、当時軍楽隊の指導にあたっていたお雇外国人のエッケルト。芥川は、 「彼にはとうてい料理することのできない材料だったにもかかわらず、強引にヨーロッパの調味料をふりかけてごまかしてしまった。不見識も甚だしいし、これではデタラメであります」 と憤っている。 つまり、レの音から始まる雅楽の旋法(壱越調と呼ばれる)にエッケルトは悩んだあげく、最初と最後をユニゾンにしてごまかした、というわけである。 「このようなあやしい音楽をありがたがって聴くことこそ、まさに未開の象徴」 とまで断じ、返す刀でメロディもばっさり。 「言葉とメロディのくっつき具合も、これほどまずくできているものも、ちょっとめずらしい。うたいながら、<君が代は>という言葉や<小石>という意味を感じとることはまず不可能です」 「進歩的」作曲家だった芥川の面目躍如といったところかも知れないが、私などは今まで何の疑問も抱かずに君が代を聴いたり演奏したりしてきた。最初と最後のユニゾンも、世界にまれな荘重な国歌を演出する効果的な編曲だとばかり思っていた。 この文を読んで、エッケルト以外の編曲があり得るのなら、たしかにぜひ聴いてみたいと思う。この曲の新しい編曲を耳にしたことがないのは、ひょっとして作曲家たちが編曲まで法律で決められていると思っているからかも知れない。Parnassusさんのブログは、そうはなっていないことを教えてくれた。 もっとも、下手な編曲をするとリアクションは相当怖い。大昔、坂本九がスポーツのイベントで君が代を歌い(ポップス歌手が歌ったハシリ)、大不評を買ってしばらく立ち直れなくなった事件などもあったし。 http://parnassus.exblog.jp
by hornpipe
| 2007-03-07 23:04
| 音楽一般
|
ファン申請 |
||