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ある方のブログで、北朝鮮のオーケストラがフランスで演奏する映像を観た。ラジオ・フランスが主催したコンサートで、後半はフランス国立放送フィルとの合同演奏になる。
映像はこちら。 将軍様のTVニュースで彼らの音は耳にしていても、こうやって演奏する人たちの顔を見ると、「この国にもオーケストラはあったのか!」との感慨に打たれる。 人民軍の兵士や、痩せこけた農夫のような顔をした人は一人もいなくて、特に弦楽器にいいとこのお坊ちゃん、お譲さんぽい人たちが多く見えるのは、日本のオーケストラとも変わりない。 異様なのは、女性が全員「喜び組」的な美人ぞろいだということ! きっと「選抜」されているんだろうな。 民族的な曲では変わった楽器が編成に混じる。 フルートの横に並ぶ木管の横笛は、朝鮮伝統のテグム(大きな篠笛に似ている)を近代化したもののようだ。歌口が大きいので音を大きく揺らすことができ、旋律に朝鮮的な味付けを加える。アンコールの「アリラン」でこの笛のソロが聴けるが、実に魅力的だ。 映像を一緒に見ていた妻が、「ボーイングが揃い過ぎていて気持ちが悪い!」と言った。強奏のときなど、分列行進で一斉に脚を上げる兵士たちを思わせる。 一方で、抒情的なところではよく歌う。しかし、その歌の起伏は計算されており、そう言えばこんな演奏を、わが国の吹奏楽コンクールでよく聴くのを思い出した(レベルは違っても)。 直線的なクレッシェンドや、フレーズの最後まで息を抜かない歌い方などに、かつてのソ連のオーケストラを思わせるものがある。木管の音色などもそうだ。 楽器はどんなものを使っているのだろう? クラリネット奏者が使っている楽器は、間違いなく「トスカ」という定価90万円の最高級品である。 チョン・ミョンフンが指揮するブラームス1番では、フランス国立放送フィル(フランスでも最高レベルのオケ)のメンバーが主役となっての合同演奏。硬い表情でアシを務める北朝鮮メンバーたちの横で、ここぞとばかり自由に歌いまくる木管ソリストたちの姿が見ものである。
by hornpipe
| 2012-03-31 11:04
| 音楽一般
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