カテゴリ
最新の記事
以前の記事
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
バレンボイムは、尊敬する音楽家としてフルトヴェングラーとピアノのエドウィン・フィッシャーの名前を挙げている。YouTubeにその二人が協演するブラームスのピアノ協奏曲第2番があり、この演奏がとても良い!
フィッシャーはミストーンを連発しながらもピアノのダイナミックスを一杯に使い、入り組んだ声部の輪郭をくっきりと弾き分けて、フルトヴェングラーに一歩もひけをとらない。 そして、ベートーヴェンのシンフォニー以外あまり聴いたことがなかったフルトヴェングラーのブラームスがこれほど良いとは。 ヘミオラのリズム、フレーズや曲のエネルギーとともに揺れ動くテンポ、内声部の厚いながらも色彩感に富んだオーケストレーション……どこをとっても自然な表現で、しかも演奏に心がこもっている(ベルリンフィルが指揮によく応えている)。 YouTubeには都合の良いことに、チェリビダッケとバレンボイムが同じ曲で協演しているものもアップされている。チェリビダッケもバレンボイムと同じくフルトヴェングラーを尊敬し、彼の後継者と目された人なので、上記と比較して聴くのも一興(音質が悪いが)。 フルトヴェングラーとの一番の違いはテンポである。チェリビダッケはゆったりとしたテンポで始めるが、テュッティの高揚したフレーズでもフルトヴェングラーと違ってテンポを頑として変えないため、音楽の流れが非常にもどかしく感じられる場面が多い。バレンボイムはこれに対して、あたかも自分の音楽を貫いているように見せながら、巧妙に先輩のチェリビダッケに合わせているようにも感じる。
by hornpipe
| 2011-04-29 11:12
| 音楽一般
|
ファン申請 |
||