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ザビネとヴォルフガンクのマイヤー兄妹が、それぞれモーツアルトとブラームスのクインテットを入れた新譜が出た。カルミナ四重奏団との共演(ソニー)。
バセットクラリネットを使ったザビネのモーツアルト。 冒頭の分散和音でいきなり度肝を抜かれる。一瞬バスクラリネットで吹いているのかと思った。 冒頭に音を変えて二度出てくる分散和音の、二度目の形を1オクターブ下げて吹き出したのだ。記譜音でいうと「ソドミソドミソ~」となるはずが、バセット最低音のドから「ドミソドミソド~」と始まる! つまり、オクターブを変えて二度同じ形の分散和音を吹く。 この根拠はいったい何なのか? この最初の分散和音をバセットクラリネットで吹く場合、最後に帰着する音だけバセットのドに下げるやり方が当然考えられ、そう吹く人が多い。 あるいは、昨年のコンサートでラリー・コムスは、最後の16分音符四つを「シレシソド」ではなく、「シソファレド」と直線的にバセットのドまで下降してみせた。 じつは今日、たまたま専門家と話すなかで、バセットクラリネットで最初の分散和音をどう吹くかには非常に興味深い問題が含まれることを知った。詳しくここに書くことは控えるが、ザビネ・マイヤーはその問題を知りつつ、彼女なりの結論がこの演奏なのだろうと想像する。 つづいてヴォルフガンクのブラームスQT。 下の譜例の赤丸のBを、彼はhで吹いている。ここは、空で歌っていて「あれ、どっちだっけ?」と分からなくなる箇所だ。和声学の知識がないので、Bとhをどう分析すべきなのか知らないが、hで吹いているのは他で聴いたことがない。
by hornpipe
| 2010-11-02 21:55
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