カテゴリ
最新の記事
以前の記事
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
津田ホールは、室内楽に最適のサイズと、千駄ヶ谷駅前というアクセスの良さを持つにもかかわらず、聴きに行く機会が少ないホールだ。
管楽器のコンサートであまり利用されないのは、かなりドライでデッドなこのホールの音響が原因かも知れない。7月8日のMさんのクラリネットリサイタルでは、太いはずの氏の音が痩せ気味に聞こえ、とくに高音域がやや薄っぺらく響いたのは、明らかに会場のせいと思われた。 弦楽器のように共鳴体をもたないクラリネットは、ホールの響きで演奏の印象が天と地ほども違うことがある。その昔、フランスから帰ったばかりの気鋭の奏者を市ヶ谷ルーテル教会(当時の建物)で聴いたときは、生な音色ばかりが目立って音楽どころでなく、ガッカリした。フランスのある名手が板橋の小さな公共ホールで演奏したときも、残響がほとんどゼロで主催者を呪ったものだ。 今なら、そんなアコースティクの中でも演奏を楽しめるだけの耳が自分にはあると思っているが、いわゆる一般の聴衆にそんな音が刷り込まれてしまったら、二度と聴いてもらえなくなるのではと心配になる。 ただしこれはクラシックの話。ジャズ・クラリネットは会場がデッドなほど、演奏が聴く人にダイレクトに伝わってくるから面白い。
by hornpipe
| 2009-07-08 23:12
| クラリネット
|
ファン申請 |
||