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札幌交響楽団から九州交響楽団まで、25のプロオーケストラのライブ演奏を抜粋したCD(アフィニス文化財団制作=非売品)を聴いた。
ベートーヴェンの1番から9番まで、各曲の各楽章ごとに、それぞれのオーケストラのライブ音源を集めた面白い企画で、例えば1番=広島交響楽団、2番第1・2楽章=大阪フィル、第3・4楽章=群馬交響楽団……などとなっている。 ホールや録音条件の違いはあっても否応なしに聴き比べになってしまうのは仕方なく、ついアラ探しに没頭(?)してしまった。 それでも「地方オーケストラ」など、一昔前にくらべれば驚くほどレベルが高くなっている。特に弦楽器のアンサンブルの精度、管楽器の音程感覚。 以下はどれも、この録音で聴くかぎり、という条件で…… ベスト賞はスダーン指揮東京交響楽団のベト4。「金賞」は飯守泰次郎指揮関西フィルのベト7。 最高ソロ賞は、新日本フィル・田園第3楽章のオーボエソロ。おそらく古部賢一さんだと思われるが、ダントツに上手! 優秀ソロ賞は、東京交響楽団のベト4・第2楽章のクラリネット・ソロ。演奏はヌヴー氏だろうか? セクション賞は、札幌交響楽団の第9・第3楽章のトランペット(最後の方のファンファーレ)。 日本のオーケストラをこれだけまとめて聴いてみると、やはり共通した特徴を感じる。 一つは、旋律が「線的」に演奏されること。 一本の糸が繰り出されるようにメロディが奏でられ、そこに「幅」や「深み」があまり感じられない演奏が少なくない。メロディの立体感に欠ける演奏、あるいはメロディの和声感が感じられない演奏、と言ったほうがいいだろうか。 もう一つは、音楽の推進力に不足する演奏が少なくないこと。 指揮者によってはそうでない演奏もあるが、そんな演奏でも、時たま「腰をおろしてしまう」演奏になることがある。 良く言えば日本のオーケストラは、タテの線がよく揃っていて、演奏は「清潔」、音質はホモフォニー的で倍音が少ない分、濁りも少ない、ということになるだろうか?
by hornpipe
| 2009-02-12 23:25
| 音楽一般
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