カテゴリ
最新の記事
以前の記事
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
米国にはリード調整のガイドブックがゴマンとある。その中でもユニーク、かつシンプルな調整法で人気のあるThomas Ridenourのシステムをご紹介してみたい。
Ridenourはクラリネット奏者&フリーのクラリネット設計の技術者としてアメリカでは有名な人で(ルブランなどとも契約していた)、自分で楽器やマウスピースも作り、発売している。 彼が言う「世界で最も簡単で効果的なリード調整システム」のさわり部分は次のようなもの。 ・リードがきれいに振動するには、左右の厚さの分布が均等でないといけない。 ・これを知るには、まず、開放のソの音で、マウスピースを口の左右に傾けて交互に吹いてみる。鳴りにくい側が、相対的に厚くなっている。 ・その部分(ティップ先端)を後述のような方法で薄くする。 ・リードが適当な厚さかどうかは、倍音がきれいに出るかで判断する。レジスターキーを押さずに下のドの指でド→12度上のソ→6度上のミ→4度上のラ、の倍音を吹いてみる。リードが厚くてきれいに出ないときは、下記の方法で削る。 リードの削り方 ・ガラスなどの上にリードを置き、紙やすりをかけて薄くするが、そのときには必ず「先端から根元へ」の一方通行で削る。絶対に往復運動や、逆方向で紙やすりをかけない! ・左右どちらかのティップを薄くしたいときは、ティップに対して斜めに角度をつけて、先端から根元方向へヤスリをかける。 ・全体に薄くしたいときも、根元に向けて(左右とも)斜め方向にヤスリを動かす。 ほか、いろいろな症状に応じてヤスリを動かす方向があるが、省略。 だまされたと思って、写真のような彼のキットを2年ほど前に購入した。テキスト、DVD、ガラス台+ヤスリ(紙やすりを貼り付けて使う)のセット。 それで分かったのは、駄目リードは、いくらいじっても無駄だということ。しかし、左右のバランスを均等にするには、彼の方法は確かに優れている。特にティップには効果的だ。 でも、上記の超シンプルな方法を知ってしまえば、なにもキットを買わされることもなかった……と思っちゃいけないんだろうな。
by hornpipe
| 2007-12-15 22:31
| クラリネット
|
ファン申請 |
||