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舌と口蓋とのすき間を狭く、舌はほとんど口蓋にくっつく高さ。
しかも舌は平べったい状態で、舌の両サイドは歯に接するぐらい。 舌の先を前へ(奥へひっこめない)。 この状態で息を出し、ZZZ…(ズー)というノイズが入ったような発音にする。 以上は、アメリカ系某クラリネット奏者から聞いた舌の使い方の「奥儀」とも言えるもの。 近くで聴くと、ジジジジとヒス音の混じった細めの息づかいに聞こえるが、ホールの遠くには良く通る音だと言う。 逆に、少し焦点のボケた音は、近くではきれいに聞こえるが、遠くには通らないとも言う。 似た話をドイツでトランペットを製作する日本人からも聞いた。 「音の輪郭を重視してサウンドを作る人たちが集まったオケは、ステージ上で音が水蒸気のように飽和して、何がなんだか分からない。音のセンターをきちんと出して吹く人たちのオケは、それぞれの楽器の音色の違いが明瞭に伝わり、ハーモニーもピュアで美しくなる」 (じつはこの話、前者はアメリカ系オケで、後者はドイツ系オケのことを言っていて、上記、クラリネットの奥儀と矛盾するようだが、アメリカ系の金管サウンドはドイツ系よりボケ気味に聞こえるのである) オーケストラの世界では、贅肉のない(細めの?)音の方がアンサンブルはしやすく、オーケストラ奏者たちは、そうしたクリアな音やアーティキュレーションを作るために切磋琢磨しているという。 ボケた音は、周りに溶け込みやすく合いやすいように思えるが、他の楽器からすると、一体どこに合わせたらいいのか分からない、はた迷惑な音なのだそうだ。 だからか、オケマンがソロを吹いたときなどは、スリムな音で聴き栄えがしないことが多々ある。これは弦楽器奏者にも感じる。
by hornpipe
| 2007-05-22 21:17
| クラリネット
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