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先ほどからオーボエがしきりに鼻を鳴らし始めた。
「クー、クー、グググ、グッ、グッ、グーググー」 息の長いフレーズだとその音はてきめんに大きくなる。みんなは内心「あ、また始まった!」と思いながらも黙って演奏を続ける。 オーボエの「鼻抜け」現象は、よほど辛そうだ。コンディションが悪い時など、プロでもこの現象に悩まされる。 「鼻抜け」と書いたが、正式に何と言う症状かは知らない。口腔に溜まった息が、鼻から抜け始める症状である。 オーボエの口腔内圧はかなり高い。彼らの髪の生え際を後退させてしまうほど高い。口から楽器に送り込まれる大量のエアの出口が、オーボエの場合は潰したストローの穴ほどの大きさもないのだから。 余ったエアは四方八方の口腔粘膜を圧し、もちろん閉じている鼻の粘膜をも内側からこじ開けようとする。この内圧にジリジリと負け始めると「鼻抜け」に見舞われる。 息をお腹で支えられているときにはこの現象は起きないから、ブレスコントロールが出来ている時は口腔の内圧がコントロールされているのだろう。 クラリネットの私も数回、このトラブルを経験したことがある。鼻から息が抜け始めると、止めるのは難しい。「お腹、お腹」と意識を下に向けても、またすぐにクークー言いはじめる。 一度など、不幸にも息が鼻を貫通してしまったときがあった。するとどうなるか? まるでタイヤからシューと空気が抜けるごとく口元からエネルギーが抜けてしまい、暖簾に腕押しの状態になる。 他の管楽器でもこうしたトラブルはあるのだろうか?
by hornpipe
| 2006-05-19 23:42
| クラリネット
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