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前記事のコメント欄で、広瀬さんにモーツアルトの「ジーグ ト長調K.574」という曲を教えていただきました。わずか38小節ほどの短い曲なので、ご存知ない方はぜひ下記をクリックして聴いてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=HIoygwDDb38 なんとも不思議な感じのする曲ですが、少し調べてみたら、この曲はモーツアルトがライプツィヒの聖トーマス教会でオルガンを弾いたとき、ザクセンの宮廷オルガニスト・エンゲルの求めに応じて、エンゲルの記念帳に即興的に書いたとされています。 モーツアルトはバッハに敬意を表し、この曲のなかに「BACH」の音を取り入れたそうです。楽譜を下に掲載します。 B-A-C-Hはおそらく実音ではなく、最初のモチーフの赤丸で囲んだ音(G-Fis、 F-E)を移動ドで読んだ場合(ド=C、シ=H、シ♭=B、ラ=A)を指していると思われます。 このモチーフのキモは、BACHの音を上のように半音程(ド-シ、シ♭-ラ)で組み立てたことにあると思います。これが、この曲の半音階的な進行をうながす契機となっており(三度音程が多用されていることも?)、私が最初に聴いたときに「バッハのフーガの技法を借用している?」と感じたのもこれが理由のようです。 後半の5小節目からは、右手も左手も半音階の嵐になり、拍節を意図的に変えて拍子もイレギュラーにするなど、モーツアルトはきっと、あの世の大バッハがニヤリとするのを想像して書いたのではないでしょうか。 ちなみに、モーツアルト学者のロビンス・ランドンは、最初の2小節(この曲のモチーフ)に12音のうち11音が使われていることを指摘しています。
by hornpipe
| 2014-02-08 23:01
| 音楽一般
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