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新しいヨーゼフ・クラリネット(最高機種K-10)を吹く機会があった。
このブログでもご紹介した初期のモデルと仕様はほとんど同じだが、幾つか(たしか7つ)のトーンホールが煙突状にボアの内部に若干突き出ており、音の均質性が図られている。左手小指のC#/G#のトーンホールが煙突状に立てられるのはよくあるが、ボアの中に突き出ているというのは初めて見た。 設計者の仲村幸夫さん(代表)によると、「本当は音ひとつひとつに煙突を立てたいところだけれど、音程のバランスがとれなくなるので最低限これだけになった」のだとか。 吹いてみると、すべての音がまとまる感じは、ちょっと他のクラリネットでは味わえない。 特に上のソラシドの音が決して開かず、エーラー管のように丸い音できれいに鳴ってくれる。ラの音のレスポンスもご機嫌で、ピアニシモできれいに立ち上がる。音質もとてもクリアで、いつまでも吹いていたくなる楽器だ。 吹奏感は非常にコンパクト。リードやマウスピースにもよるが、この点は少し慣れが必要かも。エーラー管の吹奏感に似ていると思う。 キーのリングが全体的に小ぶりでタッチ感も軽く、これも普通のクラリネットとは違う。右手小指キーが非常に操作しやすい。 とにかく、これだけ個性的な楽器がこの日本から発信されるというのは凄いことだ。同社のピッコロの評判も上々。仲村さんがいかに優れた設計者であるか、今回認識を新たにした。
by hornpipe
| 2012-06-18 20:51
| クラリネット
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