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ファミリーコンサートの打ち上げの席で、中学2年生のヴァイオリンのK君と音楽談義になった。K君はヴィオラのお父さん、チェロのお母さんと一緒に家族でオケに参加している。
「いろいろクラシック詳しいんだってね?」 「ムラヴィンスキーが大好きで、チャイコフスキーの悲愴は年代の違う6つの録音を持っています」 と言って、iPodに入っている音源のメニューをスクロールしてみせた。 「へえ~~! すごいね」 「チャイコフスキーもとても好きなんです。○○さん(私のこと)はクラリネットですけど、悲愴の第1楽章のクラを受け継ぐファゴットのソロは、バスクラリネットで代用してはいけないと思います」 (内心、ぎょっとしながら) 「なぜそう思うの?」 「チャイコフスキーは、あそこは絶対ファゴットを想定して書いてるんです」 (非常に感心しながら、こちらも負けじとウンチクを垂れる) 「鋭いね! たしかに悲愴はファゴットで始まり、ファゴットで終わるように、チャイコフスキーはこの曲でファゴットに相当な思い入れを込めている。当時のロシアには性能の良いバスクラリネットはあったんだから、あそこも、わざわざファゴットで書いた意味をもっと考えないといけないよね」 (と畏友S氏の受け売り知識で応じると、K君うなずきながら聞いていて、ふと話題を変えた) 「○○さんは、ムラヴィンスキー時代のレニングラードフィルのトランペットを知ってますか?」 「あー、あの有名な……」 (と言って名前が出て来ない) 「マルゴーリンという人です」 「えっ!? 君マルゴーリンまで知っているの!?」 「聴いててトランペットがあまりに凄いから、いろいろ調べました」 「凄いなぁ。マルゴーリンを知っている日本のプロのトランペット奏者なんて、数えるほどしかいないよ!」 「そうですか、あんなに凄いトランペットなのに」 (と言って、彼がどんなに凄いかを悲愴のフレーズを例に細かに説明してくれる) 「へえ~~、僕はよく覚えていないけど、でもマルゴーリンが載った記事があるから、今度送ってあげよう」 「えっ、本当ですか!?」 てな風に、打ち上げそっちのけで中学2年生のK君との音楽談義は続いた。
by hornpipe
| 2009-12-06 22:53
| 音楽一般
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