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車を走らせながら、レーガーのクラリネット・ソナタを聴く。
全3曲あるなかで、まだどれがどの曲とも分からない初心者状態。聴いているうちに、「あ、このメロディ聴いたことがある!」と思いつつ、運転しながらなのでジャケットを確かめることもしない。 聴きながら、いろんなことを連想する。 彼の五重奏曲は、少なくとも「良い!」と思えるほどには親しんだし、第1楽章と第4楽章は仲間と演奏もした。だから、彼のクラリネットソナタを聴いて感じる難解さも、なじみの難解さではある。 それでもやっぱり、変な曲だなぁ! 1小節か2小節か、そのぐらいの単位でめまぐるしく変わる調性。「当然こう行くよな」と思う音の帰着点が、いつもいつもはぐらかされてしまう。素人のど自慢の伴奏で有名なアコーディオン奏者が、歌っている途中でどんどんキイを変えて伴奏し、歌手を立ち往生させる悪戯があったけれど、あの感じに似ている。あるいは、キイが突然に平行移動(ワープ)するとでも言うか……。 しかし、多くの場面はロマンチックだ。ロマンチック過ぎるほどにロマンチックだ。ブラームスへのオマージュとも思えるシーンがたくさん出てくる(特にピアノの扱い!)。そう言えば彼は、ミュールフェルトがいたマイニンゲンの楽長をしていたのだ! ブラームスとミュールフェルト、さらにその珠玉のクラリネット作品を意識しなかったはずがない。 また、難解な曲の途中で、突然に5音音階を使った民謡風のシンプルなメロディが出て来たりもする。その一節を口ずさみ、あれこれこねくりまわしているうちに、「あれ、この音列どこかで聴いたことがある」と気づき、しばらくして「なんだ、ブルックナーの5番に出て来るフルートソロだ!」と気づいたり(もちろん5音音階だから、どんな曲とも似るのだけど)。 レーガーのクラリネット・ソナタをコンサートで聴くことは滅多にない。この曲を好きなクラリネット奏者はたくさんいるはずなのに。今度、楽譜をそろえてみよう。
by hornpipe
| 2009-11-09 22:38
| クラリネット
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