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初期のクラリネットを「バロック・クラリネット」と呼ぶように、クラリネットにもバロック時代のレパートリーはある。ヘンデル、ヴィヴァルディ、テレマン、ラモーほか、無名の同時代の作曲家たちの作品の数々……と言っても、やはりその数は少ないし、アマチュアがコンサートで手軽に演奏できるようなものはほとんどない。
Jan Vanhall(ドイツ語名=ヨハン・バプティスト・ヴァンハル)のヴァイオリン、ピアノとの「トリオ変ホ長調作品20-5」は、クラリネットでバロック調の音楽を楽しむには格好の作品だ。 ↑Schottから出版されていて、手に入りやすい。 ヴァンハルは1739年生まれ、1813年に没しているので、バロック時代の作曲家ではないものの、アレグロ、グラツィオーソ、アレグレットの3楽章からなるこの作品は、バロックのトリオソナタを模しており、前打音や種々の装飾音、エコーなど、他の楽器がスタイリッシュにバロック音楽を演奏するのを、指をくわえて見ていた向きには(私はそうだった)、わずかでも溜飲の下がる貴重な曲だ。しかもクラリネットで吹きやすく、クラリネットの良さも発揮できるから、なおさら。 もし私が室内楽のリサイタルを開くとしたら、この曲はぜひ冒頭においてみたい。 ついでに似たスタイルのものをもう1曲。 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハに、ファゴットとチェンバロの通奏低音を伴う「6つのソナタ」がある。テレマンのリコーダーの組曲のようなスタイルと構成で、シンプルながら、これもクラリネットで吹いて効果的。 ↑Edition Musica Budapest版。
by hornpipe
| 2009-04-21 22:44
| クラリネット
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